お盆の時期がやってきました。
「ところでお盆って何?」 この質問に答えられますか?
親戚一同が集まるお盆ですが、甥っ子、姪っ子に質問されて答えられないのはかっこ悪いですよね。
ということで今回はバシッとお盆について語れるように5分でわかるお盆書いていきます。
お盆の話、歴史
過去に日本人は子孫を残してきました。
その結果今の私たちがこうして食べたい物を食べ、飲みたい物を飲み、好きな所に遊びに行き、過ごしているわけです。
お盆の時期
7月の13日から16日までを一般的にお盆と言っています。
もしくは地方によっては8月の13日から16日まで。
これは昔の暦の数え方と今の暦の数え方によって、あるいは夏休みにそれをかけてと言う事で地域によって違うんですけども、いずれにしても13日に迎え火を焚いて、16日に送り火というのを焚きます。
この3日間、ご先祖様の霊、色々な精霊(しょうれい)というのをお迎えして、
おうちに亡くなった人のご先祖様というものをお迎えして、そしてまた帰っていただく。
お盆とは?
日本の日本人の祖先崇拝って言う亡くなったご先祖様に対しての思いというものが1つ。
それと、仏教の盂蘭盆(うらぼん)という1つの経から出てきた所の行事がミックスしたのがお盆です。
仏教の経の中に盂蘭盆会経というお経があって
ウラバンナという昔のインドの言葉を盂蘭盆という言い方をしているんですけど、ウラバンナっていうのは”逆さ吊り“っていう意味なんですね。
逆さ吊りにして苦しい地獄。
人が死んだ後に、悪い事した人が地獄に落ちる。
その地獄で苦しんでる人の状態が逆さ吊りの盂蘭盆、ウラバンナという事なんですけど
こんな物語が盂蘭盆経の中に書いてあります。
神通力と言って色々と直接見るんではなくて、自分のですね念力のパワーで、
目の前に有るもの、いる人どころか色々な所のものや人や出来事というものを見通す力。
そういう力を持ったお釈迦様のお弟子さんで、もくれんさんという人が居たんです。
木蓮(もくれん)とは?
神通力第一と言われたもくれんさんと言う人がいます。
木蓮(もくれん)という、とても綺麗な花の咲く木があります。
その木蓮の木というものは、もくれんさんと言うその神通力第一と言われた、お釈迦様のお弟子さんのお坊さんの名前からとって木蓮とつけられたと言われています。
いつしかそのもくれんさんのお母さんがね、死んでしまったんです。
亡くなってしまったんです。
お母さんが亡くなってしまったから当然ね、もくれんさん悲しいわけです。
この時すでに、もくれんさんは修行してお坊さんでしたから、神通力を使ってお母さんが亡くなった後どうしていらっしゃるかと言う事をずーっと調べたんですね。
そしたら極楽の方をみて、もくれんさんはお母さんを探したんですけど、極楽にお母さんがいらっしゃらなかったんです。
そこで、今度は地獄をみた。
ず-っと地獄を見たらそこにお母さんがいらっしゃったんです。
お母さんは生きていらっしゃる時にちょっと欲張りな人だったんですね。
我儘な人だったんですね。
自分さえ良い思いをすれば良いって言うような所があった。
みんな人間そういう所があるんですけど、特にもくれんさんのお母さんはそういう傾向が強かったんですね。
地獄にいたもくれんさんのお母さんは、食べ物を食べようと思ったらそれがブオっと火に変わってしまったり、のどが渇いたってお水を飲もうとしたらブオっと火に変わってしまったり、物凄い苦しんでいたんです。
それを見た、もくれんさんは自分のお母さんが地獄で苦しんでるって、もう居ても立っても居られなくなったんです。
そこでお釈迦様に相談をしたんです。
「お母さんは確かに我儘な人でした。とても欲深い人でした。
でもなんとかお母さんを地獄から救ってあげたい。そのためにどうしたら良いでしょうか」
と言う事を相談したんですね。
盂蘭盆のはじまり
そしたらお釈迦様がちょうど7月の13日位からお坊様がですね、インドでは雨季って言って雨がダーっと大量に降る時期があるんですけど、この雨季に雨がダーっと流れると、そうすると自然界の中にいる虫たちとかね、生き物が大量の水に流されて道路に出てきたりするんです。
そう言ったものを変に歩き回ると知らないうちに、足で踏みつぶしてしまったりと言う事で命を殺めてしまう。
殺してしまう事が無意識のうちにあるので、と言う事でこの雨季の後ですね、
大量に洪水で水が出たりという時期。
その時期は昔のインドのお坊さんはですね、90日間お寺に籠って修行するって期間が有ったんです。
ちょうど7月の13日位にこの修行の期間が明けるので、この修行期間が終わった後に、お坊さんたちに食べ物を、ご供養して、そこで欲深いお母様って言うことについて。
お坊様達の教えを聞いたり、お坊様達に供養すると言う事によって、お母さんの犯した罪を少しでも救ってあげましょうっていうような事をして、ちょうど修行の終わったお坊さんたちにですねお布施をして、食べ物を差し上げたりして、そして法要を営んだ。
それが盂蘭盆の行事のはじまり。
お盆の漢字の意味
それと先ほど言った日本人の習慣としてお亡くなりになったおじいちゃんおばあちゃん、更にそのまたお父さんお母さんおじいちゃんおばあちゃんというご先祖様。
この人たちに対しての日本人の持っている感謝、信仰というものが結びついたのが日本のお盆です。
お盆って言うのは、お皿の上に分けるって書くんですよ。
なので食べ物を、1つのお皿の上にある食べ物を家族みんなで仲良く分け合って食べるって言う、そういう意味がねお盆「盆」っていう時間に込められています。
ですから普段は家族一緒になって、ご飯を食べると思うんですけど、そこにお父さんお母さんの、そのまたお父さんお母さんの、そのまたお父さんお母さんの、そのまたお父さんお母さんのって言っておじいちゃん、そのまたおじいちゃんって
ずーっとお会いした事のないご先祖様達というものの精霊、霊魂を来てくださいって言ってお迎えをして、そして13日にお迎えをして
そして16日に、3日間一緒に過ごして、そしてまたあの世へお帰り頂く。
その間一緒になってご先祖様も一緒になってご飯を食べて仲良く明るくお迎えをする。
その行事がお盆です。
あなたのおじいちゃんがまだ生きてらっしゃるかも知れない、おばあちゃんがまだ生きてらっしゃるかもしれないけれども、おじいちゃんおばあちゃん達、お父さんお母さんたちが普段法事が有ったりすると思うんですけども、そういう法事と言うものはピンポイントで誰々さんの法事。
前にお亡くなりになった誰々おじいちゃんの法事と言って、その人名指しでね法要をやるっていうのが普段の法要なんです。
それに対してお盆の法要は、誰か特定の人だけではなくて
あなたのご先祖様みんなひっくるめておいでくださいって言って、その人たちにお迎えして一緒に仲良く過ごしながら感謝をするって言うのがお盆です。
このお盆の法要と言う事を是非大人が大事にして子供たちに伝えていくと言う事を日本人はしていくべきだと思います。
お盆で先祖を感じる、話す
今の日本ではね、今の日本でも熊本で震災が有ったりとか、東北で震災が有ったりってなった時に本当に多くの方が命を落としたりとか食べ物が無かったりという事がありますよね。
でもこれはやはり定期的にそういう大きな震災、飢饉は昔から起きてるわけですよ。
今でこそ飛行機もある、新幹線もある、高速道路もある。
色々な物資が世界中から届く。
ボランティアの人たちが世界中から来てくれるっていう事がありますが、昔の日本ではそのような交通網も発達してないし、宅急便もないし、どこかで飢饉が起きたりとか、天災がおきたりと言う事があった時には、大量の方々が苦しんで亡くなったわけです。
しかも、かつての日本には、もう日本全土が飢饉に陥るという大飢饉というものがありました。
200年くらい遡るだけでも天保、天明、享保と大飢饉があるんですけど、この飢饉の時にはもう日本全土で人が亡くなっていった訳ですね。
今、日本の人口が1億2千万くらいですか。
ただ明治維新の前位までの日本の人口と言うと、もう3千万とか4千万人っていう時代があります。
ご先祖様たちの時代に多くの人たちが亡くなったってこの時にですね、ある一家で人が亡くなっていく順番のパターンてのがあったんです。
人が亡くなっていく順番と言うのはどういう順番で亡くなるのか、今みたいな核家族じゃないですから、孫から赤ちゃんから、おじいちゃんおばあちゃん。
下手すると曾おじいちゃん曾おばあちゃんまで一緒に暮らしてたという大家族ですね。
この中で一番最初に亡くなるのは誰か。
年を取ったおじいちゃんおばあちゃんでしょうか?
抵抗力のない赤ちゃんでしょうか?
違います。
お母さん、お嫁さんなんです。
昔のお嫁さんって言うのは、ご主人に対しても男社会ですからご主人を立てる。
子どもは当然守らなければいけない。
年取ったおじいちゃんおばあちゃんも大事にしなければいけない。
と言う事で自分が食べるものを減らしてでも子供に食べさせ、おじいちゃんおばあちゃんと言うものを食べさせます。
なので多くの家で一番最初に飢饉の時に亡くなる、最初に亡くなる人は家のお嫁さんなんです。
そしてその次に年寄りが力尽きて倒れていく。
そして働き手であるお父さんがその次に倒れていく。
そして最後に子供も死んでしまったと事もありますけども子どもを残す、残したわけです。
力尽きる最後にうちの子をお願いしますって言う。
だから食べ物が無い。
周りの人たちもみんな食べるものが無い。
日本全土がそういう状況になった時に、一番最初に自分の身を削って、自分が犠牲になってお母さんが倒れ、お年寄りが倒れ、最後にお父さんが「うちの子を頼む、お願いします」って言って息を引き取ってたっていうのがわかっています。
お会いした事ありませんが、私たちのご先祖の中に必ず1人や2人、1世代2世代そういった大飢饉というのを経験した人たちがいたはずなんです。
でもその時に自分の事だけじゃなくて、自分の事を置いておいて、自分の子どもを何とか生き残したいという思いで自ら犠牲になって食べたい物を食べず、飲みたい物を飲まず、自分の子どもたちに命と引き換えに食べ物を差し出して、子孫を残してきた。
その結果今の私たちがこうして食べたい物を食べ、飲みたい物を飲み、好きな所に遊びに行き、あったかいお風呂に入り、楽しいエンターテインメントを見ながら、夏休みディズニーランドに行ったり、過ごしているわけです。
なのでこのお盆時期に1日でも良いんですよ。
1日の中の1時間でも良いんです。
お会いした事ないけれども、この仏壇の、あるいはお墓参りに行ったらこのお墓の中にはおじいちゃんおばあちゃん、そのまたご先祖様もみんな含めて、過去に自分の命と引き換えに私たち子孫の命を残してくれた。
お父さんのお母さんのそのまたお母さんのお父さんの、そのまたお父さんのお母さんのそのまたお父さんのお母さん達というものが、皆繋がっていて、その人たちのお蔭で今私たちはこうして生きてるんだよ。
お会いした事ないけどもそういう方々のお蔭で今の私たち達がある。
あるいは仏壇の前で手を合わせながら、あるいはお墓に行ってお墓参りをしながらお盆の時期に話していくべきだと話、大人が伝えていくべき話をしてあげてほしいです。
まとめ
- お盆の話、歴史
- 木蓮とは?
- お盆で先祖を感じる、話す
と書いてきました。
日本にはお盆と言う習慣があります。
この習慣はお会いした事のないご先祖様に思いを馳せて、その方々に感謝を申し上げ、そして自分が今生きている事の有りがたさというのを噛み締め、そしてこの貴重なご先祖様から受け継いできた命というものをまた次の世代に受け継いでいく、1年に1回のとてもとても大切な儀式であり、チャンスだと思います。
我々大人たちは、その意味を知ってね、子供たちと一緒にまずは1時間で良いから、このお盆の時期に、ご先祖に手を合わせる。
今年も良いお盆を過ごしましょう。
したっけまたDAOで!!